ぶらり 男3人旅 四日市・湯の山

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ぶらり 男3人旅 四日市・湯の山(2012年1月23日〜24日)

2012年1月下旬、「とよなか粋遊会」有志によるハイキンググループ「山歩会」(さんぽかい)の2012年第1回例会(通算第16回)として、男3人で東海道(四日市〜日永)ハイキングと湯の山温泉・御在所岳(ございしょだけ)散策の1泊2日旅を楽しんできた。

御在所岳は標高1,212m。三重県と滋賀県の県境にある鈴鹿山脈の最高峰である。
15年ほど前の雪の季節に一度、湯の山温泉で開かれた日本機関紙協会大阪府本部主催の機関紙・広報・ミニコミ編集者のための教室「第116期関西機関紙学校」(1泊2日)の全体講義の講師として招かれた翌日、ロープウェイで御在所岳山頂まで登ったことがある。
その折、山頂近くの断崖状の雪の壁をロープウェイがゆっくりと這うように登っていったとき、とても感動し、いつか機会があれば、同じ季節にもう一度登ってみたいと、これまで思い続けていた。

2008年から活動している「山歩会」は定例メンバー5〜6人で、毎年7、8回、第3火曜日に日帰りで近畿一円の山野を散策していて、昨年1年間は「淀川完歩」を楽しんだ。
例会の企画立案はこれまで、すべてグループリーダーのKさんにお任せしていたが、他のメンバーも少しはアイディアを出そうということになり、昨年11月の大野山(おおやさん/兵庫県猪名川町)に引き続き、今回も私の提案で「雪の御在所岳ロープウェイ感動旅」が決まった。

御在所岳までは、大阪・難波から四日市まで近鉄の特急を利用しても3時間以上かかるので、日帰り旅は、かなりキツイ。
そこで、「山歩会」としては初めての一泊旅行を提案。
湯の山温泉に一泊して、半日は四日市市内の旧東海道を歩くことにする。

プランを詰めていく過程で、最初は近鉄特急を使っていく予定だったが、四日市まで近鉄高速バスが出ていることがわかる。
大阪から四日市まで、近鉄特急だと片道2時間14分で3,590円、往復で7,180円。
高速バスだと片道2時間30分で2,500円。往復だと往復割引でさらに安くなり4,000円。
時間はあまり変わりなく、料金はかなり安くなるので、四日市まで往復ともバス利用にする。
参加予定は当初4人だったが、そのうちの1人が直前に都合が悪くなり、結局、3人旅となる。

1月23日(月)、朝8時半に阪急梅田駅構内のビッグマン前に集合し、大阪駅前(東梅田・日興コーディアル証券前)発9時ちょうどの近鉄高速バスに乗り、草津インターでのトイレ休憩を挟んで2時間半。11時半に近鉄四日市駅前に着く。
四日市駅駅近くに昼食をとれるようなところがなかったので、駅の東側に広がる商店街に入り、鰻店を見つけて昼食をとり、そのあと、東海道ハイキングに向かう。

三滝橋安藤広重・東海道絵図








(左)スタート地点の三滝橋北詰で記念撮影
(右)「東海道五十三次」四日市宿のレリーフ



商店街を北側に抜けたところに諏訪神社を擁する諏訪公園があり、さらに北に向かって歩くと三滝川が目の前に広がる。
その川にかかる四日市橋を渡り、三滝川左岸に沿って少し東に下ったところにかかっているレトロなたたずまいの橋が今日の東海道(四日市〜日永)ハイキング約4kmのスタート地点の三滝橋だ。
川を渡った南側一帯が、東海道五十三次の43番目の宿場・四日市宿
16世紀ごろから4のつく日に市が開かれていたのが地名の由来とのこと。
三滝橋を渡ると、南詰の橋のたもとの堤防沿いに、安藤広重が描いた「東海道五十三次」四日市宿を模した陶板のレリーフがあった。

道標 鈴木薬局
(左)「すぐ江戸道」と書かれた道標。(右)鈴木薬局の古い建物

現在の東海道(国道1号線)の1筋東側を南に500mほど歩いたところで右に折れる。
その角に、「すぐ江戸道」と書かれた道標の複製が立っていた。
国道1号線を渡ったところにあるアーケード街から南に旧東海道が延びていて、南日永駅を目指して、てくてくと歩いていく。
東西に走る中央大通りを通り越して、近鉄名古屋線の高架下を通り抜けると、街道沿いに連子格子の古い民家がいくつか残っていて、「浜田の町並み」と名付けられていた。
寛永5年(1852年)に建てられた鈴木薬局(旧鈴木製薬所)もそのひとつ。
土蔵や膏薬を作った作業場も残されていた。

日永神社











日永神社

そこからさらに2kmほど歩いて、今回の東海道ハイキングの終点・日永神社に着き、お参りをする。境内には日永追分旧石標もあった。

お天気にも恵まれて、約2時間、のんびりと東海道ハイキング楽しむをことができた。
商店街などでカラーのデザインマンホールに数種類遭遇し、ほかにもたくさんのマンホールの蓋を写真に収めることもできた。

四日市市マンホール 四日市市マンホール 四日市市マンホール

関連サイト:四日市散策マップ 東海道編[朝日〜采女](発行:四日市観光協会)
関連サイト:揺次郎のウォーキング・ライフ/東海道ウォーキング/44:四日市宿

日永神社のすぐ北側に近鉄内部線の南日永駅があり、そこからいったん四日市駅まで戻り、湯の山線の電車に乗り換えて、湯の山温泉に向かう。

湯の山線車両 道の駅「菰野ふるさと館」

電気自動車用充電器

(上左)湯の山温泉行きの電車
(上右)道の駅「菰野ふるさと館」
(下)道の駅駐車場の電気自動車用充電器


菰野駅で途中下車して、次の中菰野駅までの2kmほどを、並走して走る湯の山街道をハイキングする。湯の山街道は、四日市市から大阪府池田市まで延びる国道477号線の一部である。
途中で立ち寄る予定だった菰野町郷土資料館は建て替え工事中か、形すら見当たらなかった。
街道を西に進んで道の駅「菰野ふるさと館」に立ち寄り、萬古焼の陶器の皿3枚950円を買う。
温かみのある生活雑器で、普段の料理を盛り付けるお皿として、今も愛用している。
道の駅の駐車場には電気自動車用充電器が設置されていて、「人にも環境にも優しい観光地」をアピールしていた。

中菰野駅で再び電車に乗り、予定より少し早く3時半ごろ湯の山温泉駅に着く。
駅前のみやげ物店で、ホテルで夜に飲む酒(缶ビール、焼酎)とおつまみを買い込む。
そのあと、ネットで予約していた鹿の湯ホテルまでの4kmを三滝川沿いに1時間ほどかけて歩く予定だったが、雨が降り出してきたので、仕方なくホテルに電話をかけて、送迎バスをお願いする。
ほどなくワゴンがやってきて、ホテルに向かい、ロビーで茶菓の接待を受けたあと客室へ。
まずは温泉につかったあと、さっそく、缶ビールで乾杯。

鹿の湯ホテル 鹿の湯ホテル夕食
(左)山裾の斜面に建つ鹿の湯ホテル。  (右)豪華な料理を部屋食で楽しむ

6時半からの夕食は、黄綬褒章を受章したという料理長の手になる季節の会席13品という豪華版。
しかも、最初、団体扱いの4人で申し込んだので、大広間ではなく10畳の和室でゆったりと部屋食。
それでいて、料金は「平日限定4名以上団体プラン」の1泊2食つきで1人10,500円。
持ち込みの焼酎をお湯で割り、のんびりとおしゃべりしながら、ゆったりと旅先の夜を楽しむ。
温泉は24時間営業だが露天風呂は10時までだったので、10時前に風呂に入り、11時に就寝する。
夕方降りだした雨は8時ごろには上がって、天気予報も明日は午後3時までは晴とあったので、明日の好条件での御在所岳登山を期待して寝る。

関連記事:鹿の湯ホテル (2012年)一月HM おしながき

2日目、1月24日(火)、部屋で贅沢な朝食をとったあと、8時半前にホテルを出て、御在所ロープウェイの湯の山温泉駅に向かい、9時10分ほど前に到着。

鹿の湯ホテル 鹿の湯ホテル
(左)鹿の湯ホテル玄関前で。(右)ロープウェイの湯の山温泉駅前広場で、御在所岳をバックに。

ロープウェイは9時始発だったので、幸運にも始発便に乗ることができる。
ロープウェイの料金は往復で2,100円だが、ホテルで1,800円の割引料金で買うことができた。

御在所岳ロープウェイ

御在所岳ロープウェイ 始発のゴンドラには10人ほどが乗り込む。
ロープウェイ湯の山温泉駅の標高は約400m。一方、ロープウェイ山上公園駅の標高は1,180m。標高差780mを12分かけてゆっくりと登っていくことになる。 (上の写真をクリックすると、もっと大きな画像を見ることができます)




御在所岳ロープウェイ
ロープウェイが山の頂上に向かう途中、中央部分の標高1,004mのところに真っ白い巨大な鉄塔が立っていて、高さは、なんと61m。ロープウェイの鉄塔としては「日本一」の高さとのことだ。

御在所岳ロープウェイ










巨大鉄塔を過ぎるあたりから雪が多くなり、立派な樹氷ができているのがわかる。
今年は、正月明けに一度樹氷ができてはいたものの、ここ1週間ほど暖冬が続いて、樹氷がなくなってしまっていたのが、昨夜の降雪で再び樹氷ができたとのこと。
偶然にも、最高の条件に恵まれたことになる。

御在所岳山上 御在所岳山上
ロープウェイ山上公園駅を降りて、展望台のある「朝陽台広場」まで登り、まだだれの足跡もついていないまっさらな新雪を踏み、樹氷のなかを歩き回って記念写真をいっぱい撮る。

御在所岳山上

御在所岳山上 御在所岳山上

御在所岳山上 御在所岳山上 御在所岳山上
朝陽台広場の展望台からの眺望。遠くにアルプスの山々の連なりが見える。

御在所岳観光リフト 御在所岳観光リフト
観光リフトに乗り換えて、12分間、新雪の景色を堪能しながら御在所岳頂上へ。(右側の写真をクリックすると、もっと大きな画像を見ることができます)

御在所岳頂上御在所岳頂上






標高1,212mを標す一等三角点が立つ御在所岳頂上。昨夜降り積もった新雪に覆われ、文字通り真っ白だった。

御在所岳観光リフト 御在所岳観光リフト

御在所岳観光リフト 下りは、ロープウェイ山上公園駅までは観光リフトに乗らずに、山上公園一帯をあちこち散策しながら、1時間ほどかけて歩いていくことにする。
とはいえ、見渡すかぎりの雪の原。どこが道かもわからぬところが多く、一歩ずつ足を踏み出しながら、慎重に前に進んでいった。
(左)小さな神社の祠がある長者池の脇を通り抜ける。

御嶽山蔵王大権現 大日大聖不動明王
御嶽山蔵王大権現と大日大聖不動明王(右)を祀る御嶽神社。御嶽神社の前には「がん封じ」祈願の銅鑼が設置されていた。

御在所岳 御在所岳氷瀑
(左)新雪の上を点々と走る野兎?の足跡。(右)山上公園の中に見事な氷瀑ができあがっていた。

御在所岳 御在所岳 (左)山上付近の登山道から北方を見渡すと、鈴鹿山脈や養老山地が指呼の間に見えた。
(右)再びロープウェイに乗って、下山する。(上の写真はどちらも、クリックすると、もっと大きな画像を見ることができます)

湯の山温泉駅でロープウェイを降りたあと、湯の山温泉街を散策し、そのあと、三滝川に沿って近鉄湯の山線湯の山温泉駅まで1時間ほどハイキングする。そこから湯の山線の電車に乗って、四日市駅まで戻り、四日市駅発2時50分の近鉄高速バスに身を預けて、夕方5時20分に大阪駅前に、無事、戻り着いた。

主な費用は、往復の高速バス代が4,000円、四日市・菰野の近鉄の電車賃が計1,030円、ロープウェイ運賃が往復で1,800円、観光リフト(片道)が300円、鹿の湯ホテル食事・宿泊費が10,500円、計17,930円。23日と24日の昼食代や夜の酒代などを入れても2万円ちょっとで、とても贅沢な旅を楽しむことができた。
これもひとえに、天候に恵まれたことによる。

冬山の天候は予測が難しいうえに、当日もコロコロと変わる。
旅行に出かける1週間ほど前からネットの天気予報と、、御在所岳ロープウェイOFFICIAL SITEの「今日の山頂付近」(天気・気温・積雪・樹氷などの情報が記載されている)を一喜一憂しながら眺め、「今年は樹氷は無理かもしれない」などと思っていた。

最初、23日午後に四日市・菰野散策ハイキング、2日目午前に御在所岳登頂の旅程を組んでいたのだが、前日・22日の夜、御在所岳の天気予報を見ると、明日(23日)は晴、明後日(24日)は曇りとなっていたので、四日市・菰野ハイキングと御在所岳登頂とを逆にし、お天気のよい23日午後に御在所岳に登ることにして、急遽、行程表を作成し直した。
ところが、23日早朝、出かける前に天気予報を再確認すると、反対に、今日(23日)午後からお天気が崩れ、明日(24日)は晴れるとなっていたので、最初の旅程に戻すことにした。

これが大正解!!
23日の夕方、雨が降りだして、明日も雨かと心配したが、24日午前は快晴。そのあと、お昼前に御在所岳の頂上付近で暫時、雪雲が頭上を通り過ぎたとはいえ、あとはおおむね天候に恵まれ、そのうえ、願ってもない新雪と見事な樹氷のご褒美つきだった。
3人とも日頃の行いが、よほどよいのかもしれない。

関連記事:NHK>石丸謙二郎の山カフェ>フォトギャラリー>御在所岳山頂からの眺望
関連記事:「とよなか粋遊会 山歩会(ハイキンググループ)2012年度 第1回例会案内「冬の三重四日市・湯の山温泉・御在所岳 1泊2日の旅」

四日市市のマンホールの蓋の写真をもっと見る
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吉田清彦プロフィール

吉田清彦 プロフィール

ぶらり ひとり旅
 ・湯の山(2012年1月23〜24日)
 ・新潟(2010年9月24〜25日)
 ・熊本(2010年9月29〜30日)
 ・寺泊(2010年7月3日)
 ・三条(2010年7月2日)
 ・杵築・別府('10年6月21〜22日)
 ・有馬(2010年5月21日〜22日)
 ・盛岡(2010年4月26日〜28日)
 ・温泉津(2008年9月4日)

ミニ写真集
 ・庭の花
 ・野の花
 ・旅先の花
 ・旅の駅舎
 ・旅先の城
 ・訪れた男女共同参画センター・
  公民館
 ・マンホールの蓋
 ・高圧線の鉄塔


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