ミニコミ読者歴30数年のベテランと編集者Tが対談

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ミニコミ読者歴30数年のベテランと編集者Tが対談

吉田清彦 フリーライター。学生時代に制作に携わった「れ・ふぁーむ」をはじめ、数多くのミニコミ(女性問題関係が多い)とつきあってきた。現在も読者のアンケート回答で構成する「屋台村通信」を発行するなど、ミニコミと深く関わってきた。

:ミニコミの一番の楽しさは、誌面を通じていろんな人と出会えること。だから、同じような意見が集められたものよりも、ごった煮的にいろんな意見が載っているもののほうがおもしろい。
ミニコミがそれまでの思想宣伝型から読者参加型に変わっていったのは、「主婦の投稿誌」をうたった「ワイフ」あたりからだと思う。
でも、最近はミニコミが昔みたいには売れなくなってきている。読むだけではつまらなくなって、自分でミニコミを作りだす人が増えたから。
ミニコミがおもしろいのは創刊から2年目くらいまで。そのあたりで当初の思いが出つくしてしまって、あとは惰性でということになるんやろね。
(東京のグループが出している)「しんぐる巣」は、思いが溜まるまで無理に出さないので、いまだにパワーを持続している。でも、発行は1〜2年に1回くらいの不定期で、忘れたころに送られてくる。

:1〜2年に1回!(笑) それでも出し続けているのはエライ!

:東京の出版関係のフェミニストが出していた「WIL,JAPAN」というのも元気があった。世の中に対して言いたいことがいっぱいある時に自分たちのメディアを持ったという喜びにあふれていたって感じ。それに、読ませるテクニックも持っていた。
でも、最近のミニコミは、世の中に対する怒りがなくなって、なんだか日記みたいなものばかりで、あまりおもしろくない。
今一番おもしろいのが「ポスト北京NGOフォーラムを目ざす会」。読者コーナーのタイトルが「排泄物コーナー」! 溜めると体に悪いから全部吐き出せ、と。

:よっぽど怒りまくってんねんな。

:「個が基本サ!通信」は少し変わっている。編集・発行しているのが「個が基本サ!くらぶ」という女性4人のグループ。編集・発行人が4人というのがめずらしい。
個人通信や家族通信というのも多いけど、最近は、母と娘の2人で出すミニコミが増えてきるみたい。

:父と息子というのはないんかいな。あっても読む気せんやろうけど。

:巨人の星てか。(笑)

:いろいろ読んでて、これは違うんちゃういうようなことはない?

:他人の意見やから、別に気にはならんけど。
でも、自分と違う考え方が載っているのが許せんみたいに過剰反応して、個人攻撃する人も読者のなかにはいるよ。

:さっき、怒りがなかったらおもしろない言うてましたやんか。

:社会に対する怒りと個人に対する怒りは違う。
一人ひとり違った意見を持っているのは当たり前のことで、自分と違う意見やからいうて、その人を攻撃するのはちょっとおかしいと思う。思想に対する批判と人格攻撃とは別のものやで。

:でも、冷静に反論するというのは難しいわな。

:ミニコミの上手な読み方というのは、届いたその日に読んでしまうこと。いずれそのうちにと思っていたら、だいたい読まんままに書類の中に埋まってしまうわな。
それと、自分の文章が載っているものはだいたい読むから、短い文章でもいいから投書して自分の文章を載せてもらうのが、上手なつきあいかたやね。

:自分の文章やったら何べんも読んでしまうけど、あれなんでやろね。やっぱり、違和感なく読めるからやろか。

:そうやろな。反感はもたんやろな。(笑)


(注:ワープロのフロッピーに保存していた文書の中から見つけ出した原稿。「屋台村通信」を発行していたころの話なので、おそらく1995、96年ごろの文章だと思う。どこに発表されたものか記憶が定かでないが、おそらく、「確信犯?シングルの会」のメンバーで、なにかの雑誌の編集にかかわっていた西尾俊彦さんの取材に応じたあと、送られてきた原稿を校正したものではないかと思う。
「Y」が吉田で、「T」は(西尾)俊彦さん。)


ジェンダーとメディア/CM

ジェンダーとメディア/CM関連講座・今後の予定

これまでに行ってきたジェンダーとメディア/CM関連講座
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ジェンダーとメディア/CM 基本的な文書
日本女性会議2009さかい 第13分科会「メディアにおけるジェンダー」 関係用語ミニ解説(2009.10)
「メディア・リテラシーのこれまでとこれから」(2002)(3.19MB)
「北京女性会議 行動綱領・戦略目標と行動・「女性とメディア」」(2.08MB)

ジェンダー統計(総務省 統計局)

ジェンダーとメディア/CM 吉田清彦論稿集
テレビCMとジェンダー 〜メディアが描き出す女性像・男性像〜(大阪産業大学 経済学部 特別講義 レジュメ&資料/2005.6.10)(4.85MB)
「報告 性情報と若者たちの性意識・性行動」(「季刊 セクシュアリティ」bW 2002.10)(3.71MB)
関連記事:Seikyokyo/“人間と性”教育研究協議会/『季刊セクシュアリティ』最新刊
関連記事:Seikyokyo“人間と性”教育研究協議会/性教育関連論文/性と生を自己実現していくために 佐藤明子/メディアの中の性(2004)
「雑誌を使ったメディア・リテラシーの方法(いろいろ)」(メンズ・センター メディアの男性像プロジェクト 編集・発行「男性雑誌とジェンダー」2000.6)(7.78MB)
「メディアを批評的に読み解く」(「神戸新聞」1997年11月28日)
「CMのなかの男たち」(「週刊金曜日」第195号 1997.11.14 「さようなら男らしさ」E)
「買春について」(「神戸新聞」1997年10月3日)
「メディアと男のセクシュアリティ」(「神戸新聞」1997年9月5日)
「メディアの中の男らしさ」(メンズセンター編『男たちの「私」さがし ジェンダーとしての男に気づく』かもがわ出版 かもがわブックレット104 1997年6月)(2.65MB)
関連記事:メンズセンター編『男たちの「私」さがし―ジェンダーとしての男に気づく』(斉藤正美、1997)
「新聞広告の中の父親像(「父の日広告」を中心に 「メディアの男性像」プロジェクト例会報告に変えて」(メンズセンター「メンズネットワーク」1996年)
「テレビCMの中の父親像」(「京都新聞」1995年11月22日)
「近頃男も変わってきたぞ テレビCMにみる男女役割の新しい傾向について」(「MIND TODAY」1992年12月号 「MIND TOPICS」)
「作られる「男らしさ」「女らしさ」 メディアの中の性差別」(関西大学人権問題委員会「「ひと」の権利」第2号 1992.3)(3.60MB)
視点「CM摩擦は大丈夫か 国際的にフツーでない日本CMの“女と男”の描き方」(社団法人 全日本広告連盟「月刊 全広連」1990年8月号)(3.96MB)
「月刊 全広連」1990年8月号 表紙
「テレビCMのなかで「何が変わり、何が変わってないか」(国際婦人年大阪の会「大阪の女性は今 1990年?)
「CMの中の女と男」(1)〜(10)(「新しい家庭科―We」1986年4月号〜1987年2-3月号連載)(4.82MB)
「テレビCMは変えられるか」(「コマーシャルの中の男女役割を問い直す会 会報」bQ 1985.7.15)(4.15MB)

講演録:「“マスメディア”をジェンダーの視点で見る 〜コマーシャルの中の男女共同参画〜」(大阪府生活協同組合連合会 2005年度 ジェンダーフォーラム協議会 学習会/2006年3月13日)
1.すべてはメディアを通してやってくる(6.45MB)
2.メディアの力(5.49MB)
3.テレビCMとジェンダー(5.43MB)

平成14年度男女共同参画フォーラム 第3分科会「さまざまな表現の中での女性と男性の人権について考える」(「男女共同参画フォーラム〈京都市〉報告書」)(2002.12.20)

(財)味の素食の文化センター 食の文化フォーラム 前回の概要/発表B<メディアの中の食とジェンダー> 吉田清彦(平成12年3月4日)
関連記事:ドメス出版総合図書目録/食とジェンダー 食の文化フォーラム18
関連記事:Google Books/食とジェンダー

コマーシャルの中の男女役割を問い直す会
「コマーシャルの中の男女役割を問い直す会 活動の記録(95年〜01年)」(「会報」10 2004.8)
「インタビュー記録 「コマーシャルの会」のこれまでと、これから」(「会報」bX 1995.11)(6.61MB)
「特別報告 北京会議のNGOフォーラムでのパフォーマンス」(小川真知子)(「会報」bX 1995.11)
平成7年度 大阪府女性基金 プリムラ奨励賞
「楽しみながら、息長く <CMのなかの性役割表現を問い直す運動の五年間をふり返って>」(「月刊 社会教育」1990年2月号 「特集=性差別 NO! 女性の学習」)(5.03MB)
関連記事:国立国会図書館サーチ/楽しみながら、息長く―CMのなかの性役割表現を問い直す運動の5年間をふり返って(性差別NO!女性の学習<特集>)吉田清彦
メディア総合研究所/市民団体紹介(2002年6月現在)
ウィキペディア フリー百科事典/1984年の日本の女性史/この年
立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点 arsvi.com/組織/NPO/NPOリスト(1998年8月13日)

ジェンダーとメディア/CM 関連記事
「男の裸 美しければいいのかな!?」(「毎日新聞」2010年2月15日夕刊「特集ワイド」)
TransNews Annex:[生活探偵] 「食べる人」から「育児パパ」へ どう変わった?CMの家族像(読売 2005/07/06朝刊)
「・・落書」ネタ帳:「CM:男女関係分析「家事をする男性」に好感−市民団体が調査」(「毎日新聞」2004年11月19日 大阪朝刊)
「CMの世界に異変!? 男性が料理・洗濯…」(「東京新聞」2004年10月17日)
「男女の役割、CMで変化 夫が料理や洗濯 「男も家事」自然に 価値観変化、現実より進む?(「日本経済新聞」2003年8月15日夕刊)
けとば珍聞2000年1月号/Vチップ(小矢野哲夫、2000.1)
「ひと探訪 フリーラーター 吉田清彦さん メディアの中の女性*竄、 「らしさ」超え 自由な個性を」(「神戸新聞」1998年8月9日)
「メディアにおける「性の商品化」 作り手の本音聞きたい/冊子を発行 許容範囲、個人差大きく/フリートーク 「視聴者含め議論の場を」(「朝日新聞」1997年11月19日)
「思考を奪うテレビ」(「確信犯?シングルの会:「健康管理」についてのトーク」1994.7.24 から抜粋)
「CMの中の男女 男say 「のぞき見的作品」は不快 フリーライター 吉田清彦さん」(「朝日新聞」1990年5月22日)
伊藤洋子「広告考現学 男だけのCMづくりはもう古い サントリー、ニッカウヰスキー」(「月刊公論」1990年5月号)(4.15MB)
「「タンスにゴン」は面白いが× まだ「男は仕事、女は家庭」のテレビCM コンテストの結果発表」(「朝日新聞」1986年5月23日)(4.15MB)

ジェンダーとメディア/CM 資料関連記事
九州大学 文学部 人文学科 人間科学コース 卒業論文 広告における「見る」「見られる」のジェンダー的関係性(レジュメ)(2003年1月)
杉野 勇/2010年度 前期 学部ゼミ「ジェンダー論演習T」で取り上げた文献リスト
北星学園大学ジェンダー研究会のひろば/リスト/ブックリスト
奈良大学社会学部 間淵領吾「TVCMと性別役割」(2001.5.8)
ドーンセンター/出版物(Dawn Hand Book)『メディア・リテラシーとジェンダー』(2000.3)
DIJ(ドイツ−日本研究所)−メディアがつくるジェンダー 日独の男女・家族像を読みとく(1998)
関連記事:室蘭・伊達広域図書館情報システム/詳細情報(図書)/メディアがつくるジェンダーく

ジェンダーとメディア/CM 論文
早稲田大学教育学部学祭コース 学祭コース大賞 受賞論文集(卒業研究優秀論文集)第1号/P163〜 吉田清香「テレビコマーシャルにおけるジェンダー」(2006年)(7.68MB)

市民メディアネット
「1年間、ようがんばった!!(総会&忘年会の報告)」(「市民メディアねっと News letter 4(2001年 冬号))(2001年1月16日)

市民メディアネット 関連記事
JCA−NET ICTによる社会運動支援とコミュニケーションの権利を!/イベント・集会案内/市民メディアねっとの発会の集いのお誘い

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